薄毛の悩みは男性特有のものと思われがちですが、最近では女性でも男性と同じような症状に悩む人が多くいます。
その上、男性の薄毛に比べて、女性の薄毛は原因が複雑であることが多く、簡単に特定することが難しいのも女性を悩ませる一因になっています。
本記事では、育毛マニアであるイシカワくん※1が友人であるIT企業に勤めるAさん(33歳の女性)から受けた「最近生え際が薄くなった」という相談に対して、実際に行ったアドバイスを記事に書き換えたものです。
※1イシカワくん筆者の過去のやり取りについてはコチラの記事をお読みください
インタビューに基づいているものの、筆者の力不足で文章がまとまらなかったり、表現が下手だったりするところもあるかもしれませんが、あなたの薄毛を間違いなく改善する情報をお伝えしますので、最後まで読んでいただけると嬉しいです。
とはいえ、時間がなかったり、長文に耐えられない場合は章末に「まとめ」を記載しますので、そちらだけ読んでいただいても要点を理解できるようにします。
前置きが長くなりましたが、ここからが本題です。
まずは、あなたの状態を10個の質問で振り返ってみてください。
- 抜け毛が増えた
- フケやかゆみが気になる
- 最近髪の毛の細さやボリュームが気になる
- 日頃ストレスを感じることが多い
- 冷えや貧血が起こりやすい
- 食事は三食バランス良くとれていない
- 飲酒の量・頻度が多い
- 習慣的に喫煙している
- 厳しいダイエットをしている
- 毎日安定的に十分な睡眠時間を確保できていない
余談ですがAさんは10個中8個が該当したようです。
イシカワくんによると、このリストの中で3個以上該当するものがあれば注意が必要で、6個以上該当する人は、将来薄毛がひどくなる危険性が高いそうです。
では、生え際から始まる薄毛の原因には何があるのか、順番にご説明していきたいと思います。
目次
【きちんと区別したい】生え際の薄毛、その原因は?
まず、女性の薄毛の症状からご紹介します。
女性の薄毛は男性の薄毛とは症状も原因も異なります。
主な症状と原因を簡単にまとめてみました。
- ・びまん性脱毛症:ストレスやホルモンバランスの乱れが原因
- ・分娩後脱毛症:出産後のホルモンバランスの乱れが原因
- ・ひこう性脱毛症:毛穴を塞ぐフケが原因
- ・円形脱毛症:ストレスが主な原因
- ・牽引性脱毛症:引っ張るような髪型が原因
- ・脂漏性脱毛症:毛穴に詰まった脂が原因
参照元:ヘアメディカルHPより
イシカワくんによると、「びまん性脱毛症」は頭部全体、「分娩後脱毛症」は頭頂部に多く、「円形脱毛症」は頭部の一部に起こるため、Aさんの悩みである「生え際の薄毛」には当てはまらないようです。
残る、「ひこう性脱毛症」と「牽引性脱毛症」、「脂漏性脱毛症」については生え際が薄くなることも多いようです。
では、3つの脱毛症の詳細をもう少し詳細に見てみましょう
ひこう性脱毛症とは?
シャンプーによる乾燥やアトピー性皮膚炎などによって大量のフケが毛穴を塞いでしまい、炎症を起こすことが原因の脱毛症です。
フケがカサブタ状になって毛穴を塞いでいる状態を指す症状のため、「フケがちょっと多いかな?」という程度ではひこう性脱毛症ではないようです。
- 見分け方:フケが多いだけでなくカサブタ状になる
- 解決策:「シャンプーを正しく選ぶ」、「シャンプーを正しく行う」
牽引性脱毛症とは?
髪の毛を引っ張ることが原因の脱毛症です。
主にヘアアレンジや日常の癖で、髪の毛を習慣的に引っ張ってしまうことで、毛根に負荷がかかり、何度か抜け毛をすることで薄毛になってしまいます。
「いや、私そこまで髪の毛引っ張ってないよ?」と思われるかもしれませんが、ごく普通のヘアアレンジが該当します。(どんなヘアアレンジが該当するかは、対策のパートで後述します)
- 見分け方:髪の生え際が薄い、量が少ない、細い
- 解決策:「ヘアアレンジの改善」
脂漏性脱毛症とは?
過剰な皮脂が毛穴を塞ぐことで原因の脱毛症です。
シャンプー時の洗い残しや生活習慣の乱れによって発生した皮脂が毛穴を塞ぎ、炎症を起こしたり、毛穴に溜まった皮脂で菌が増殖してしまうことで抜け毛となり、薄毛につながってしまいます。
多少脂っぽい程度では心配する必要はなく、脂漏性脱毛症になった方は頭皮が真っ赤になってしまうのが特徴です。
- 見分け方:頭皮が脂っぽいだけでなく、炎症で頭皮が真っ赤になっている状態
- 解決策:「シャンプーを正しく行う」、「生活習慣の改善」
この章のまとめ
- 生え際が薄くなる脱毛症は「ひこう性脱毛症」「牽引性脱毛症」「脂漏性脱毛症」3つに絞られる
- 解決策は「シャンプーを正しく選ぶ」、「シャンプーを正しく行う」「ヘアアレンジの改善」「生活習慣の改善」がある
イシカワくんいわく、女性の薄毛は男性の薄毛に比べて原因が非常に複雑で、単純にコレ、と言い切れないケースが多いんだそうです。
だからこそ、基本的なことを大切にしていると男性の薄毛よりも改善が見込めるんだそうです。
それでは、次の章で、生え際の薄毛を食い止める対策について書いていきます。
最も簡単で今すぐに取り掛かれる「ヘアアレンジの改善」が一番お手軽ですが、根本改善を狙うのであれば、筆者は「シャンプーを正しく行う」をオススメします。
正しいシャンプーのやり方は以下の7つにまとまります。(詳細は後述します)
- ブラッシング
- 予洗い
- 適量を使う
- しっかり泡立てる
- 指の腹を使ってマッサージ
- タオルドライ
- ドライヤー
まずは、シャンプーのやり方の前に選び方についてご説明します。
【基本な4項目!】生え際の薄毛を食い止める対策
イシカワくんによれば、多くの患者さんは「自分に何が起こっているか」「どうすればいいか」が分かっていないため漠然とした不安にかられているそうで、解決策さえわかれば治療に対して前向きに取り組めるのだそうです。
これからご紹介する4つの対策の中には、少しだけ面倒だったり継続が必要なものもありますが、確実に効果があるので最後までお読みください。
【三択!】シャンプーを正しく選ぶ
もしあなたが「すでにシャンプーにはこだわっている」という場合はこの章を飛ばしていただいて大丈夫です。
この章は、「TVや雑誌の広告を見てシャンプーを買っている」場合に、あなたのお役に立てる内容となっています。
ここでは、市販されているシャンプーを「アミノ酸系」「石油系(高級アルコール系)」「石鹸系」に分けて解説していきます。
先に言ってしまうと、頭皮に悩みのあるあなたには「アミノ酸系」が絶対的にオススメです!
なぜオススメなのか?をそれぞれの特徴と併せて説明していきます。
シャンプーと抜け毛の関係
頭皮には適度な脂が必要です。
市販されているシャンプーの多くは石油系の成分を使用しているために、必要以上に脂分を洗い流してしまいます。
脂分を失った頭皮は乾燥し、フケが出やすくなります。
フケが毛穴に詰まったり、シリコン入りのシャンプーが毛穴までコーティングしてしまうことで、毛穴が塞がり、脱毛は起こります。
アミノ酸系
シャンプーには汚れを落とす働きをする物質、「界面活性剤」の成分にアミノ酸を使用しています。
アミノ酸は人体を構成しているたんぱく質なので頭皮に優しいという特徴があります。
一方で、石油系に比べれば洗浄力が弱く、また製造の原価が高いために価格も高めとなってしまうところがデメリットと言えます。
石油系(高級アルコール系)
先ほどもあった「界面活性剤」に石油系成分を使用しています。
石油系の特徴は何と言っても価格の安さです。
ドラッグストアなどで安く買えるシャンプーはほとんどが石油系です。
また、脱脂力(=洗浄力)が非常に強く、頭皮が脂っぽい方にとってはシャンプー後の爽快感を強く感じることができるかと思います。
一方で、脱脂力が必要以上に強いため、最低限必要な皮脂を落とすことも。
また、シリコンが入っているものは毛穴までコーティングされてしまうこともデメリットとも言えます。
石鹸系
「界面活性剤」に石鹸成分が使われています。
成分というと分かりづらいのですが、あなたが体を洗うときに使う石鹸のイメージで間違いありません。
天然原料を使っているので生分解性が高く、環境に優しいのです。
また、洗浄力が非常に強いのもメリットです。
一方で石鹸系シャンプーはアルカリ性なの使用感がキシキシしやすく、人によっては刺激を感じてしまう可能性があります。
また、石油系と同じく必要以上に強い脱脂力で皮脂を落とし、フケが出やすいことがあるのもデメリットと言えます。
まとめ
メリット | デメリット | |
---|---|---|
アミノ酸系 | 頭皮に優しい | 洗浄力が他の2つに比べると物足りない |
石油系 | 洗浄力が強い | コーティング剤が毛穴を塞ぐ。フケが出やすい |
石鹸系 | 洗浄力が強い | 皮脂を落としすぎるためフケが出やすい |
抜け毛やフケに悩んでいたら、「アミノ酸系」を選べばまずま以外ありません。
「石油系」と「石鹸系」は強力な脱脂力で皮脂を落としてしまいます。
アミノ酸系シャンプーは洗浄力が弱いため、正しく使わないと皮脂を落としきれないことがデメリットですが、これは、この後の「シャンプーを正しく行う」でご説明する「予洗い」をしっかり行っていれば回避できます。
では、このまま「シャンプーを正しく行う」の説明に移ります。
【面倒だけど大事!】シャンプーを正しく行う
シャンプーの正しいやり方ですが、こちらは非常に文章のボリュームがあり、また奥が深いのですが、特に「アミノ酸系」シャンプーを選んだ方は洗浄力を補う意味でも、正しいシャンプーのやり方を覚えてください。
正しいシャンプーのやり方を3つのSTEP、「シャンプー前の準備」「シャンプー中」「シャンプー後のドライ」に分けてご説明します。
では、実際のSTEPを見ていきましょう
STEP1:シャンプー前の準備
ここでは、シャンプー前に行う準備として「ブラッシング」と「予洗い」をご紹介します。
これらを行うことで、大雑把に汚れを落とすことができ、シャンプーの使用量を大きく減らすことができます。
ブラッシング
ブラッシングには髪や頭皮についているホコリや汚れを落とす効果に加えて、頭皮をマッサージ、結構を良くする効果があるのです。
ロングヘアーの人ほどシャンプー前のブラッシングがオススメです。
また、使用するブラシは先が丸いものを使うとマッサージ効果もあって気持ちが良いです。
予洗い
ブラッシングを済ませ、いざお風呂場へ。そこで最初にやるのが「予洗い」です。
「予洗い」とは、何もつけずにお湯だけで髪の毛を洗うことを指します。
38度くらいのぬるま湯で、1分~1分半くらいの時間をかけて、髪や頭皮の汚れを落としていきます。
これを行うことで全体的に汚れを落とすことができるので、この後のシャンプーが少ない量で済むのもメリットです。
この章のまとめ
- シャンプーをする前にブラッシングと予洗いをする
- 予洗いは38度のぬるま湯で1分以上かけて洗うこと
STEP2:シャンプー中
予洗いがしっかりできると、整髪料や汚れが落ちた状態になり、しっかりと髪の毛が水分を含んだ状態になります。
ここからいよいよシャンプーに入りますが、ここは少しポイントが多くなります。
「適量を使う」「しっかり泡立てる」「指の腹を使ってマッサージ」「しっかり洗い流す」がありますが、面倒な方は「しっかり洗い流す」だけでも実践してみてください。
なぜなら、洗い流しさえしっかりできていれば、他3つの不足をある程度カバーできるからです。
では、順番に説明していきます。
適量を使う
まずは適量を覚えてください。シャンプーの一度の使用量は髪の毛の長さによって違います。
ショートヘアなら1プッシュで十分です(1プッシュは500円玉程度の量)。
ミドル~ロングヘアーの方であれば2~3プッシュが適当です。
Aさんは髪が胸あたりまでくる長さなのですが、これまでは5プッシュくらいしていたそうです。
しっかり泡立てる
シャンプーは洗顔と同じで、液体ではなく泡で毛穴の汚れまで落とすため、まずしっかりたっぷり泡を立てましょう。
やり方は、濡れた手のひらに必要量をプッシュし、30秒~1分くらいかけて、ドロッとした液体を全て泡になるまで、とにかくしっかりと泡を立ててください。
手のひらで十分な泡になってもそこで終わりではありません。
予洗いでしっかりと濡れた髪を使って、さらに泡立ててください。
お皿洗いの際にスポンジをクシュクシュして泡を立てる、あの感覚です。
指の腹を使ってマッサージ
いよいよ洗いの作業に入りますが、予洗いをしっかり行っていて、また、髪を使って泡を立てたことによって髪の表面の汚れはほぼ落ちています。
残った汚れをマッサージしながら落としていきます。マッサージは指の腹を使って行います(指の腹とは、それぞれの指の指紋の真ん中の部分を指します)。
しっかり洗い流す
せっかくのシャンプーも、すすぎ残してしまうと毛穴が詰まったり、成分が頭皮に残ることで抜け毛やフケの原因になってしまいます。
すすぎは、シャンプーのヌルヌル感がなくなったとしても終わりではなく、成分までしっかり流すには予洗いの時間+1分くらいが必要です。
指の腹でマッサージしながら洗い流してください。
この章のまとめシャンプーをする際のポイントは
- シャンプーは適量を使う。男性はほとんどの方が1プッシュでOK
- シャンプーは泡立ちが大切。モコモコになるまで濡れた手と髪で泡立てる
- 爪は立てず、指の腹で頭皮をマッサージ
- 十分な時間をかけて洗い流す。目安は2分以上
ここまでが全体の7割くらいです。
いよいよ次が最後のステップ「シャンプー後のドライ」になります。
ここを習得すれば、正しいシャンプーをマスターできたと言えるので、もうひと踏ん張りです!
STEP3:シャンプー後のドライ
髪の毛や頭皮は、濡れた状態に弱く、手早く乾かさないと抜け毛の原因になります。
抜け毛を回避するためには、正しく短い時間でドライを完了させることが大切です。
Aさんの場合、このドライをあまり重視していなかったようで、風呂を出る→タオルを頭に巻く→しばらく放置→思い出した頃にドライヤー、という流れだったようです。
Aさんとしては、頭に巻いたタオルが水分を吸ってくれていると思っていたんですね。
ここでは「タオルドライ」と「ドライヤー」について説明します
タオルドライ
短い時間でドライを完了させるために、最も重要なのはタオルドライです。
タオルドライは指の腹でマッサージするように毛穴の水分をしっかりと吸い、毛先の水分をポンポンと叩いて吸うのが正しいやり方です。
これをしっかり行うことで、毛穴を清潔な状態にし、ドライヤーで乾きやすい状態を作ることができます。
Aさんは頭をタオルで巻いただけでしたので、やり方が全然違いますね。
ドライヤー
ドライヤーの使用時に気をつけたいのは「使用時間」と「ドライヤーと頭の距離」です。
タオルドライをしっかり行っていれば、ドライヤーの使用時間を短縮することができます。
その上で、ドライヤーを髪に当てるときは、15~20センチ程度離してください。
この使用時間を短く、距離を長くとる、を守らないと頭皮を過剰に乾燥させるため、フケを発生させ、抜け毛の原因になってしまうのです。
この章のまとめ
- ドライに大切なのは「速く乾かす」こと
- タオルドライは毛穴の水分をとるイメージ
- ドライヤーは「短時間」で「頭から15~20センチ離して行う」ことが大切
長かったシャンプーについても、ここで終わりです。
あなたにとってベストなシャンプーを選び、その効果を最大化させる正しいやり方が身についたのではないかと思います。
シャンプーの改善は男女問わず、症状問わず、髪の毛に悩む全ての人の助けになる万能な手法です。
では、次に最も手軽で今すぐとりかかれる「ヘアアレンジの改善」をご説明します。
すぐにできて効果が上がる知識なので、ぜひご覧ください。
【今すぐできる!】ヘアアレンジの改善
女性だったらヘアアレンジをしたことがない人はいないと思います。
そして、イシカワくん曰く、生え際の薄毛を感じている女性の多くは牽引性脱毛症で、このヘアアレンジが原因の可能性が高いのだとか。
実際に相談者のAさんも綺麗なロングヘアで、毎日仕事中は後ろで結んでいることが多いそうです。
では、どんなアレンジが牽引性脱毛症の原因になるのかをご紹介していきます。
ポニーテール
ロングヘアは髪の重みによってただでさえ毛根に負担をかけています。
あなたが荷物を持ち続けているシーンを想像してみてください。
軽い荷物と重い荷物では腕や関節の負担に違いがあることはわかりますよね?
毛根も同じです。
特にポニーテールなど髪の毛を引っ張るアレンジは、ロングヘアの重さ以上に毛根に負担をかけ続けるため、髪の毛が抜けやすくなってしまうのです。
また、後ろで結ぶと、結び目から一番遠くにある髪に最も力がかかるため、生え際が薄くなるのはそのためです。
編み込み
ポニーテールの引っ張る力に加えて編み込む力でさらに毛根に負担をかけます。
特に直毛の方は編み込みが緩いと途中でとれてきてしまい、余計に強く編みこんでしまう傾向があるようです。
同じ分け目
同じ分け目ずっと続けていると、日光や外気に触れやすいため、長い時間をかけて徐々にダメージが溜まっていきます。
最も気づきにくい特徴ですが、これも牽引性脱毛症の一つの要因になります。
エクステ
ポニーテールや編み込みは毎日ほどきますし、シャンプーをすれば清潔に保つことができますが、エクステはそうではありません。
編み込んで引っ張られた状態が、長い人で数ヶ月続いてしまうため、毛根に休みなしのきつい負荷をかけ続けている状態になります。
また、若い頃にエクステをしている方が多いため、時間差で30代になってからそのダメージを実感する人が多く、かなり深刻な状態になっている人もいるようです。
長年蓄積したダメージであるほど、回復にもその分時間がかかってしまいます。
ヘアアイロン
へアイロンを毎日使用されている女性も多いのではないでしょうか。
ご相談者のAさんもそうですし、筆者の周りの女性の多くが毎日キレイなカールをヘアアイロンで作られています。
直毛の方や猫毛の方はアイロンを使用する際に強く髪を引っ張ってしまうこともあるようです。
毎日同じようなところをカールする場合などは、やはり同じ箇所に負担がかかってしまうため、毛根を弱らせてしまいます。
また、ヘアアイロンの熱を頭皮に近づけることによって乾燥しやすくなり、フケを誘発してしまうケースもあるようなので注意が必要です。
ブラシや手による引っ張り癖
筆者が勤める会社の社内でも、普段の生活で何気なくロングヘアを引っ張ったり、手ぐしで整えたりする仕草をよく見かけます。
イシカワくんはこれも注意が必要と言います。
癖になっている方はかなり頻繁にやってしまっており、その都度毛根にダメージを与えてしまっています。
また、ドライヤーの際にブラシを引っ張って使う癖がある方も同様です。
一度だけのダメージは小さいものの、癖や習慣になってしまうと知らないうちに蓄積してしまいます。
最後に、どのヘアアレンジについても言えることですが、毛根が回復しやすい状態にするためにも、正しくシャンプーを行うことが必要です。
先ほどもご紹介した通り、シャンプーには頭皮の血行を改善する効果があり、正しく行うことで弱った毛根や髪の毛を再び元気にすることにつながるからです。
この章のまとめ
- 毛根に負荷をかけるようなヘアアレンジは牽引性脱毛症の原因になる。
- 特に「ポニーテール」「編み込み」「同じ分け目」「エクステ」「ブラシや手による引っ張り癖」は毛根を弱らせ、抜け毛の原因になるため同じ箇所にダメージが集中したり継続しないように注意が必要。
- 弱った毛根を回復させるためにも「正しくシャンプーする」ことが重要。
では、最後に「生活習慣の改善」について書きたいと思います。
【今からすぐできる】生活習慣の改善
あなたは髪の毛のためにどんな生活をしたらいいか、考えたことがありますか?
筆者も考えてみましたが、「タンパク質をたくさんとる」程度しか浮かびませんでした。
確かに、髪の毛に良い食事として、「タンパク質」をたくさんとりましょうと書いてあるサイトがたくさんあります。
これについてイシカワくんからは、頭髪サービス大手のホームページを勧められました。
やはり専門的な研究をしている会社の情報が分かりやすく、正確性が高いそうです。
筆者も熟読しましたが、よくまとまっていたためこの内容を中心にご紹介していきます。
この章では、生活習慣の改善を「食生活」「運動」「睡眠」に分けて説明していきます。
特に食生活のパートは長いため、章末につけたまとめをご覧いただいても内容がつかめるようにします。
お時間がない場合は、こちらまで飛ばしていただいても構いません。
【何を食べたらいいの?】食生活
髪の毛に良い食事は、ズバリ「良質なタンパク質」「緑黄色野菜」です。
では、それぞれどんなものを食べればいいかご説明していきます。
良質なタンパク質
髪の99%は、約18種類ものアミノ酸が結合してつくられた「ケラチン」というタンパク質からできています。
その中でも最も多いアミノ酸はシスチンといい、これは体内でメチオニンからつくられます。
メチオニンは体内で合成されない必須アミノ酸の為、食事で補わなければなりません。
必須アミノ酸を多く含むのは、「豆腐」などの「大豆製品」や「玄米」、「イモ類」です。
タンパク質を摂るには、これらの植物性の食品を食べる事が好ましいでしょう。
肉・魚・卵などの動物性タンパク質はアミノ酸スコアが非常に高く、効率はよいのですが、摂りすぎると内臓の負担になりますので、摂りすぎに注意してください
緑黄色野菜
髪の”もと”となるタンパク質はいったんアミノ酸に分解されてから、再び合成されます。これは「タンパク質代謝」といわれ、ビタミンB群が必要です。
髪の為には、ビタミンA・B・C・D・E・F、それにパントテン酸が欠かせません。
なかでもビタミンEは、オススメです。
人の体内にはない物質なので、緑黄色野菜を摂ることが重要になってきます。
サラダなどで手軽に緑黄色野菜を摂ることはできますが、見た目の割には量を多く摂る事は難しいものです。
野菜は、生の状態よりも、茹でたり、炒める事でより多くの量を摂る事ができます。
しかし、味付けの際の塩分には気をつけてください。
参照元:リーブ21より
他サイトには肉や卵を勧めるところもありますが、当サイトでは、内臓に無理な負担をかけるような食事はオススメしておりません。
髪の毛に良くても体に悪ければ、幸せになれないと考えるからです。
この章のまとめ
髪の毛にとって良い食生活は、「大豆製品」や「玄米」、「イモ類」からタンパク質を摂り、そのタンパク質を吸収するのに「緑黄色野菜」でビタミンB群を摂ることが重要。
ちなみに、髪には海藻が良い、と子供の頃から聞きましたが、海藻は髪の毛にというよりも、食物繊維による腸内洗浄効果や、コンドロイチンやミネラルなど、人間の体にとってベースになる栄養素が含まれているためオススメしたい食物です。
食事の改善は意外にシンプルでした。
神経質になりすぎると食事もついつい作業になってしまいがちですが、イシカワくんいわく、一番大切なのは正しさだけでなく楽しさも重要なんだそうです。
最低限の知識を持った上で楽しめるメニューにしましょう。
さて、最後に「運動」と「睡眠」です。
ここは、内容としてそこまで飛びぬけた新しい発見はないかもしれません。
ただ、正しいと分かっていても、本当にできているか?の視点で読んでいただけるとあなたのお役に立てると思います。
【1日30分でOK】運動
一つの階を上がるのにも階段を使わない。
近所のコンビニヘ行くにも自転車やバイクで移動、などあなたも身に覚えがあるのではないでしょうか。
運動不足は全身の機能を低下させます。
新陳代謝が活発に行われず、各器官の動きも鈍って、髪によいとはいえません。
適度な運動は体の為に必要であり、毎日、少なくとも30分以上の軽い運動(ウォーキングなど)をするのが理想的です。
【やはり早寝!】睡眠
睡眠不足が続くと脳細胞の疲労を回復することができず、内臓に障害が出たり、血液の状態が悪くなってしまいます。
血液は、昼は内臓諸器官に比較的多く、夜になると皮膚や骨に流れます。
そのため、皮膚の細胞は、夜10時~深夜2時ごろにつくられるといわれています。
頭皮や髪もまた同じことです。だから早寝が大切なんですね。
参照元:リーブ21より
当たり前なことばかりですが、続けることは意外と難しいものです。
継続して、習慣にすることで必ずあなたの財産になりますので、早速今日から始めてみてください。
最後になりますが、本記事を通してのまとめを記載します。
かなりの長文となってしまったため、おさらいの意味でももう一度呼んでいただけると幸いです。
全体のまとめ
- 生え際が薄くなる脱毛症は「ひこう性脱毛症」「牽引性脱毛症」「脂漏性脱毛症」3つに絞られる
- 解決策は「シャンプーを正しく選ぶ」、「シャンプーを正しく行う」「ヘアアレンジの改善」「生活習慣の改善」がある
- 抜け毛やフケを解消するシャンプー選びに迷ったら、「アミノ酸系」を選ぶべし!
- シャンプーをする際のポイントは「予洗い」を1分以上、「すすぎ」を2分以上かけて丁寧に
- 毛根の同じ箇所に負荷をかけるようなヘアアレンジは牽引性脱毛症の原因になる。
- 髪の毛に良い食生活は、植物性タンパク質とビタミンB群を摂ることが重要。
- 「運動」は1日に30分以上、ウォーキングなどの軽い運動が必要
- 「睡眠」は夜10〜2時が重要。その間に頭皮や髪が回復する。
まとめだけでも長文となってしまいましたが、いかがでしたか?
あなたの生え際の薄毛を今日から改善していき、半年後にはこの内容をあたなの知人に勧めてあげられる未来がくると、筆者は信じています。