【そのサプリ買う前に！】育毛に必要な3つの栄養とサプリの効果

頭髪が薄くなってきた対策として育毛サプリを選択する人が増えています。

筆者も薄毛に悩んでおり、同じ悩みを持った友人が数十人いますが、彼らになぜ育毛サプリなのかを聞くと、

• CMで知っていて安心感がある
• ネット上にオススメ記事が多い
• 他に薄毛治療に関する情報がない

という答えが多く返ってきました。あなたも少なからず共感する点があるのであれば、本記事は間違いなくあなたの役に立ちます。

「まずは手軽ですぐに始められる対策から」という考えは理解できますし、問題解決のための行動を起こせるというのは素晴らしいことだと思います。

ただ、育毛サプリに関する正しい情報を理解した上で使わないと、効果が出ないばかりか、かえって余計な費用がかかってしまうことになります。

結論を先に言ってしまうと、「育毛サプリを栄養の補助として活用する」ことを筆者はオススメします。

本記事を通してあなたは、育毛サプリの役割とは何か、どんなサプリを選べばいいか正しく知ることができるだけでなく、あなたが悩んでいる薄毛を根本的に解決する方法が何かまで掘り下げて解説していきます。

やや長文であったり、難しい言葉も出てきますが、諦めずに最後までお付き合いください。

【偽情報に注意！】育毛サプリの効果

まずはじめに、育毛サプリにはどの程度の効果が期待できるか説明します。

結論から言ってしまうと、あなたが男性の場合、育毛サプリで薄毛は解消されません。

「育毛　サプリ」で検索をすると、上位表示される記事は全て「効果がある」と書いているので、意外に思われるかもしれません。

検索上位の記事内にある「サプリは効果がある」という根拠を抜粋すると以下の5点です。

特に、「AGAに効く成分が入っている」という根拠が最も重要そうですね。

なぜなら、それ以外の根拠はAGAに効くという前提がないと成立しないものばかりだからです。

例えば、コスパで言えば、効く前提であれば処方薬より安いと言えますが、効かないのであればそもそも処方薬との比較対象にさえならないからです。

育毛サプリの効果検証

まず前提として整理すると、育毛サプリには2種類あります。

フラバノンやアデノシンといった、育毛剤に含まれる成分が入っているものと、亜鉛やイソフラボンなど、通常の食品と同じ栄養成分が入っているものです。

まずは前者について説明します。

市販の育毛剤成分に関しては、「日本皮膚科学会」が有効性と信頼性について検証したレポートを出していますので内容を一部引用しますが、結論として「育毛剤はAGAに効果がない」と示しています。

日本皮膚科学会による育毛成分の検証

まず、日本皮膚科学会では、評価基準を以下の5段階に設定しています。

• A 行うよう強く勧められる
• C1 行うことを考慮してもよいが，十分な根拠がない
• C2 根拠がないので勧められない
• D 行わないよう勧められる

この評価基準を用いて、代表的な育毛剤に含まれている主要成分「フラバノン」「アデノシン」「サイトプリン・ペンタデカン」「セファランチン」「ケトコナゾール」を評価した一覧表がこちらです。

男性型脱毛症に医薬部外品・化粧品の育毛剤の外用は有用か？
成分名	評価
フラバノン	C1
アデノシン	C1
サイトプリン・ペンタデカン	C1
セファランチン	C2
ケトコナゾール	C1

結果はご覧の通り、代表的な育毛剤に含まれている主要成分は全て「AGAに効く根拠がない」と医学的に判断されています。

次に栄養成分の入ったサプリメントですが、大手サプリメントメーカーが売っている、「ボリュームトップ」という商品を例を挙げて説明していきます。

国の規制による栄養サプリメントの効果検証

まず、商品画像と商品説明文をご覧ください

悩みに内側からアプローチ！ 14種成分で“フサフサ・黒々”をサポート
DHCの複合サプリメント『ボリュームトップ』は、14種類の豊富な成分により内側から環境をサポート。

加齢とともにさびしくなりがちな部分に積極的にアプローチします。フサフサ・黒々をめざすにはじっくりと長期にわたり栄養補給を続けることが大切です。

『ボリュームトップ』の配合成分はジャガイモやメカブ、高麗人参など、食物やハーブが中心。

長期にわたり摂取し続けることに配慮した安心のサプリメントです。

女性にもおすすめの手軽なサプリメントでフサフサ＆黒々を目指しましょう。

この商品パッケージと説明文に何か違和感ありませんか？

筆者もはじめは説明できなかったのですが、何度か見るうちに分かりました。

違和感の正体は、「具体的な記載がないこと」です。

パッケージや説明文から受ける「印象」として、「髪の毛がフサフサになってボリュームが増えるのかな」と受け止めがちですが、実際には少しもそんなことは書いていないのです。

まず、「何の」「何が」がありません。

ボリュームもフサフサも黒々も、髪の毛が、とはどこにも記載がいないのです。

加えて言えば、「どうなる」についての記載が非常に曖昧で、「環境をサポート」のような言葉ではっきりとした効果を書いていません。

このようなことがなぜ起こるかと言うと、それはズバリ「国の規制」があるからです。

日本には薬機法（旧薬事法）という法律があり、簡単に言えば効果があるかハッキリしないものを消費者に誤解させてはダメという内容です。

以下、一部抜粋です。

第六十六条　何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。

サプリメントは食品ですが、何かが治る・改善すると記載してしまうと、それは医薬品扱いとなってしまうため、規制の対象になります。

ただ、中には例外もあり、「特定保健用食品」「栄養機能食品」「機能性表示食品」に該当するものはその効果や機能を表示することができます。

特定保健用食品や栄養機能食品は審査が必要となるためハードルが高いのですが、機能性表示食品については規制緩和によって生まれた制度で、科学的根拠があれば企業の責任において表示することができますし、審査もありません。

この制度が生まれたことによって、パッケージや商品説明に効果を具体的にかけない商品は「科学的根拠がない」「メーカーが効果に責任を持てない」と筆者は判断しています。

育毛サプリメントへの期待

では、育毛サプリメントは飲んでも意味がないのか？そうでもありません。

現代人の食生活は乱れており、髪の毛にとって必要な栄養が十分確保されているとは言えない人が多くいます。

筆者はいたって標準的なサラリーマンですが、筆者もまわりの友人も週の半分以上は外食で飲み会で、栄養が偏っているのは自覚があります。

そんな現代人にとって、足りていない栄養をサプリメントで補うことは理にかなっています。

筆者としては、「栄養を補うことを目的とした育毛サプリメントは意味がある」と考えています。

ちなみに余談ですが、育毛サプリメントに副作用がないか気にする人が筆者の友人にもいます。

先ほども触れたように、サプリメントの役割は「栄養の補助」であるため、副作用の心配はありません。

ただし、食べ物でも同じものを過剰に摂取すると病気になるように、サプリメントも過剰摂取が内臓に負担をかけ、内臓疾患を引き起こす可能性はありますのでご注意ください。

育毛に必要な栄養素

髪の毛はケラチンを主成分としたタンパク質でできています。そして、ケラチンは18種類のアミノ酸で構成されています。

ここでは18種類のアミノ酸を箇条書きで紹介しておきます。

 

簡単に言ってしまえば、これらのアミノ酸やケラチンが十分摂取できれば問題ありません。

もっと簡単に言えば、サプリメントは「タンパク質」と「タンパク質の吸収を助ける栄養」さえあれば、その役割を十分果たしたといえます。

では、どんなサプリメントを選べばいいのか、次章で説明します。

育毛に必要なサプリメント

前章でもあったように、育毛サプリメントの役割は「足らない栄養を補うこと」です。

そして、育毛に必要な栄養はタンパク質とその吸収を促進するものだけです。ちなみに、タンパク質の吸収を促進する栄養とは、「亜鉛」「ビタミンB6」この2種類だけおさえておけば十分です。

逆に、「AGAの進行を止める効果」や「ホルモンに作用」のような説明があったり、余計な成分がたくさん入っているサプリメントは、育毛にとって必要ありません。

繰り返しますが、あなたがもし育毛サプリメントを買うのであれば、「タンパク質（アミノ酸）」「亜鉛」「ビタミンB6」が摂れる商品を選んで下さい。

本来であれば、あなたの食生活や好き嫌いのパターンから足りない栄養が何なのか把握し、その栄養を補うサプリメントだけを購入すれば費用対効果が合うと筆者は思うのですが、実際に把握するのは難しいですよね。

あまり色々な成分を含んだサプリメントは良いと思わない筆者ですが、しいてオススメするのであれば「イクオス」です。

正直なところ、最低限必要な栄養（タンパク質、亜鉛、ビタミン）以外も含まれているため、費用対効果が良いとは思いません。

ただし、イクオスはタンパク質、亜鉛、ビタミンを全てカバーし、かつ栄養機能食品としての認可を受けているため、何を選んだらいいか分からない場合はオススメします。

以下に、イクオスの成分一覧に筆者が最低限必要の栄養成分がわかるようにマーキングした表を作成しました。

イクオス成分一覧	必要成分
ノコギリヤシ種子エキス末
亜鉛含有酵母	〇
フィッシュコラーゲンペプチド
ダイズ抽出液（イソフラボン含有）
ヒハツエキス末
ミレットエキス末
イチョウ葉エキス末
L-リジン	〇
L-バリン	〇
L-ロイシン	〇
L-イソロイシン	〇
L-メチオニン	〇
L-フェニルアラニン	〇
L-トレオニン
L-トリプトファン	〇
L-ヒスチジン	〇
ビタミンA	〇
ビタミンD	〇
ビタミンE	〇
ビタミンB1	〇
ビタミンB2	〇
ビタミンB6	〇
ビタミンB12	〇
ナイアシン
パントテン酸
ビタミンC	〇
葉酸
L- シスチン	〇
ヒアルロン酸
フィーバーフュー乾燥エキス（ナツシロギク）
カプサイシン
L-アルギニン	〇
高麗人参エキス
ガニアシ
ケラチン加水分解物
αリポ酸
生姜エキス
ヨモギエキス
根昆布末
食用酵母
コエンザイムQ10
結晶セルロース
サイクロデキストリン
ステアリン酸Ca
微粒二酸化ケイ素
糖転移ビタミンP

あなたの育毛にとって必要な栄養も、必要以外の栄養も含まれていることが見て分かると思います。

もし、あなたがイクオス以外に最低限必要な栄養（タンパク質、亜鉛、ビタミン）を含んだ栄養機能食品のサプリメントを安く見つけることができれば、そちらに乗り換えることをオススメします。

ここまで、育毛サプリメントについてひととおりの知識を解説してきましたが、あなたの問題は解決されそうですか？

解決された場合、ここから先を読んでいただく必要はありません。

もし、解決していない場合、それは「どうしたら薄毛が解消するのか」だと思いますので、本題から外れてしまいますが解説したいと思います。

薄毛の根本改善はやはり発毛

結論から言いますが、あなたの薄毛を改善したければ「育毛」ではなく「発毛」が必要です。

両者の違いを簡単にまとめました。

 

	目的	効果	治療内容	費用
育毛	今ある髪の毛を太くする	△	育毛剤	￥
発毛	髪がないところから生やす	〇	投薬	￥￥

ごらんの通り、育毛は薄毛の解決方法ではなく現状維持です。あなたが本気で薄毛を解消したいのであれば、「医療機関の受診と個人輸入による処方薬の継続摂取」をオススメします。

詳しくは過去の記事【たったの3択！】今日すぐにわかるAGA治療薬の選び方〜買い方ガイドをお読みください。

筆者が推奨する薄毛治療をまとめると以下の通りです。

育毛剤と比べてやや費用はかかってしまいますが、育毛と発毛では目的が全く違うため、どちらがお特なのか判断することはできません。

ただ、受診する病院や薬の買い方を間違えなければ、安く済ませることはできます。

ちなみに筆者は以前に医療機関でプロペシアとミノキシジルを処方されていたため、現在では、フィナロイド1mg (FinaLloyd)というプロペシアのジェネリックと、ミノキシジルタブレット10mg[Lloyd社製]というミノキシジルの内服薬を定期的に購入しています。

全体のまとめ

最後に、本記事の内容を簡単にまとめておさらいしたいと思います。

あなたにとって必要な知識や情報を取りこぼさないようにしてください。

いかがでしたか？

あなたが育毛サプリメントについて何を知り、どう行動すればいいかつかめたのではないでしょうか。

筆者も何度か育毛サプリに挑戦しましたが、当時は育毛の改善を目的としてしまっていたため、満足のいく成果が出ませんでした。

現時点であなたにお伝えする成功体験はありませんが、引き続き良さそうなものは試していきますので、良い商品が見つかればまたご紹介します。

最後までお読みいただきありがとうございました。

ではまた。