「抜け毛が気になるんだけど、どこの病院に行けばいいの?」
抜け毛の場合、風邪や怪我と違ってこれまでの人生で経験したことがなく、気軽に人に相談できるような内容ではないため、わからないですよね。
筆者も薄毛が進行してからも、何をしていいかわからず3年間放置した経験があるため、とても共感できます。
最初に伝えておくと、あなたがAGA(男性型脱毛症)であればAGAクリニックを、それ以外の脱毛症であれば皮膚科を受診することをおすすめします。
「自分がAGAなのか、それ以外の脱毛なのか区別できないよ」
とてもわかります!
まずはあなたがAGA(男性型脱毛症)なのか、それ以外の脱毛症なのかを簡単なチャートで判断していきましょう。
目次
【チャートで調べる】何の脱毛症かを把握
あなたがどこの病院にいくべきかを判断するため、こちらのチャート図の質問に答えながら先に進めてください。
図の中にもありますが、答えが「Yes」の場合は赤矢印、「No」の場合は青矢印を進めてください。
チャート図であなたの症状を簡単に分類しました。
あくまでも傾向と可能性の話なので、まずは対応した番号を見てください。
6つの脱毛症
- AGA(男性型脱毛症)
- 円形脱毛症
- 脂漏性脱毛症
- 粃糠性脱毛症
- 機械性(牽引性)脱毛症
- 抜毛症
- 薬剤による脱毛
少し難しい言葉が出てきてしまったので簡単に分類すると、「AGA(①)」と「AGA以外(②~⑦)」に分けることができます。
冒頭で、「AGAであればAGAクリニック、それ以外であれば皮膚科をおすすめします」と伝えましたが、なぜこの2つに分類するかというと、AGAクリニックと一般の医療機関とでは全くの別物だからです。
分かりやすく表にしてみました。
AGAクリニック | 一般の医療機関 | |
---|---|---|
目的 | 美容 | 治療 |
治療内容 | 毛を生やす | 脱毛を止める |
保険 | 適用外 | 適用 |
AGAは放置しておいても健康に影響を与えるものではないため、目的としては美容(≒見た目をより良くする)にあたります。
一方、AGA以外の脱毛症については放置していると健康になんらかの影響があるため、治療(≒マイナスをゼロの状態に戻す)になります。
AGAとそれ以外ではまったくの別物、と説明した意味がわかっていただけたと思います。
次章では、具体的にあなたがAGAの場合とAGA以外の場合でそれぞれどう行動すればいいのかを説明していきます。
あなたがAGAの場合にとるべき行動
あなたがAGAであれば、まずはAGAクリニックにカウンセリング予約の電話を入れてください。
全てはそこからです。
AGAクリニックとは、その名の通り「AGAを専門としたクリニック」です。
「発毛剤」と呼ばれる、薄毛の進行を止める薬や毛がないところに生やしてくれる薬を使ったり、「注入治療」という発毛成分を直接頭皮に浸透させる治療を用いることが一般的です。
簡単に、AGAクリニックに通うメリットを紹介します。
- 薄毛治療の専門医や設備が揃っている
- 電話で相談や簡易診断ができる
- カウンセリングまでは無料でしてもらえる
- 高い効果が期待できる
AGAクリニックは薄毛治療の最上位であるため、費用はかかりますが、その分かなりの確率で髪の毛を生やすことができますし、安心して利用できるシステムが整っています。
そのため、メリットも効き目や利便性が中心になります。
それでは一つずつ紹介していきます。
薄毛治療の専門医や設備が揃っている
「お医者さんの専門性ってどう判断するの?」
不慣れだとわかりにくいですよね。
お医者さんの専門性は「同じ症例の患者さんをどれだけ診断したか」で決まります。
当然、AGAクリニックにはAGAに悩む患者さんが毎日くるわけなので、必然的に同じ症例を診察し、専門性が上がっていくことになります。
また、AGAの治療に必要な専用の医療機器や薬が院内に備わっていることもメリットであるといえます。
電話で相談や簡易診断ができる
普通の病院だと、あなたが電話をする機会って予約をとるときくらいかと思います。
もしあなたが自分の症状やそれに対しての治療内容などを質問したくても、必ずといっていいほど「まずは受診してください」といわれてしまいますよね。
ほとんどのAGAクリニックはフリーダイヤルをホームページ上で公開していて、電話による問い合わせを受け付けています。
筆者も実際に問合せましたが、AGAクリニックに通うにあたって不安に思っていたことを全て解決することができました!
具体的なやりとりはコチラの記事に記載してありますので、ぜひ読んでみてください。
通院する前にある程度の原因や治療内容を知ったり、費用を把握することができることは、行く前のドキドキがなくなるのであなたにとってメリットであるといえます。
カウンセリングまでは無料でしてもらえる
AGAクリニックとの電話のやりとりにも関係しますが、ほとんどのAGAクリニックでは治療に入る前に無料のカウンセリングを行ってくれます。
なんでカウンセリングを行うのか?
それはAGAの治療が自由診療(保険が効かない治療)であることが関係しています。
自由診療は保険診療に比べて治療代が高価になってしまうため、どんな治療をどれくらいやるのかはあなたが決めることになります。
要するに、「治療に入る前の相談」というイメージですね。
納得して治療を受けることができる、嫌であったり気になる場合は断ることもできることを考えると、あなたにとって大きなメリットです。
高い効果が期待できる
AGAクリニックのメリットの中で一番大きなものが、なんといっても「改善効果が高い」ことです。
あれこれ言うよりも、実際に体験したユーザーの実績で判断してもらうのが早いと思います。
筆者は同じく薄毛で悩む友人が多くいるのですが、その中でAGAクリニックを経験した友人に連絡を取り、アンケートとインタビューをお願いしました。
結果、118人の方から回答をもらうことができました。
回答数:118人
質問:AGAクリニックで薄毛は改善したか?
回答:Yes 96人 No 22人
グラフのとおり、81.4%が改善したという回答でした。
効果があった人、なかった人それぞれにインタビューした内容はコチラの記事に載せてありますので、興味があれば読んでみてください。
AGAクリニックのメリットや注意点について興味がある場合は、詳しく書いた関連記事を読んでください。
【最大限メリットを手にする!】おすすめAGAクリニックランキング
ここでは主要なAGAクリニック12院をピックアップし、オリジナルのチェックシートを使った採点で上位になった3院について紹介します。
総合評価 | |
---|---|
安心感 | 全ての情報が公開。電話窓口もあるため不明点を感じない |
技術や設備 | 十分な技術・設備はあるが、HARG治療法は導入されていない |
通いやすさ | 全国52ヶ所に展開されており業界 No.1のクリニック数 |
総合評価 | |
---|---|
安心感 | webでの情報公開は十分。電話受付が24時間365日と業界トップ |
技術や設備 | 通常の注入治療だけでなくHARG治療法を受けることができる |
通いやすさ | 全国主要都市(関東、中部、関西、九州)に展開している |
総合評価 | |
---|---|
安心感 | webでの情報公開や電話受付窓口の設置は全て問題なし。 |
技術や設備 | AGAの治療と併せて植毛手術を受けることもできる技術の高さ |
通いやすさ | 東京にしかないのが残念だが、池袋と新橋は仕事帰りに通いやすい |
あなたがAGA以外の場合にとるべき行動
あなたがチャート診断で②〜⑦だった場合、冒頭でも伝えましたが、まずはじめに「皮膚科を受診」することをおすすめします。
「薄毛は皮膚科が専門だからってこと?」
それもあります。
正確にいうと、症状によっては皮膚科ではない場合があるのですが、「ほとんどのケースは皮膚科で解決でき、また皮膚科ではない症状であっても、専門医を紹介してもらえるから」です。
症状ごとの治療内容や専門科をまとめてみました。
症状名 | 専門 |
---|---|
③脂漏性脱毛症 |
皮膚科
|
④粃糠性脱毛症 | |
⑤機械性脱毛症 | |
②円形脱毛症 |
心療内科
|
⑥抜毛症 | |
⑦薬剤による脱毛 | 内科 |
このように、一部の脱毛症は皮膚科ではなく、心療内科や内科が専門になりますが、症状があいまいであったり、心療内科など敷居が高く感じるようであれば、まずは皮膚科からの受診で問題ありません。
では、それぞれの脱毛症について解説していきます。
【AGA以外その1】脂漏性(しろうせい)脱毛症
「う…なんだか難しい名前」
複雑に考えないでください!
脂漏性脱毛症とは、簡単にいえば「皮脂が多くて頭皮が炎症を起こす」ことによる脱毛症です。
もう少し専門的な話をします。
誰の頭皮にもマセラチアという菌がいるのですが、このマセラチア菌は皮脂が大好物です。
頭皮や毛穴に皮脂が多い状態だと、マセラチア菌がたくさん増えるわけですが、マセラチア菌が原因というよりも、マセラチア菌が皮脂を食べた後の食べかす(中性脂肪)が皮膚を刺激して炎症を起こしていると考えられてます。
治療内容は、薬で「頭皮の炎症をしずめる」です。
【AGA以外その2】粃糠性(ひこうせい)脱毛症
「これも難しい名前だね(汗)」
粃糠性脱毛症は簡単にいうと、「フケが大量発生すること」による脱毛症です。
ただ、一般的にいうところの「フケ症」とは全くの別物になるので注意してください。
粃糠性脱毛症になると、角砂糖を砕いたくらいの大きさのフケの塊が大量に発生します。
そのフケが毛穴を詰まらせることで毛が生えずらかったり、炎症を起こしてしまう脱毛症です。
症状が脂漏性脱毛症に似ていることから、治療内容としては、「頭皮の炎症をしずめる」薬が処方されます。
【AGA以外その3】機械性(牽引性)脱毛症
これが最も身近な症状かもしれません。
機械性脱毛症は、牽引性脱毛症とも呼ばれ、男性であれば帽子やヘルメットをよくかぶる人、女性であれば長い髪の毛を頻繁に結ぶ人に起こりやすい脱毛症です。
帽子やヘルメット、髪を結ぶことに共通するのは「髪の毛を強く引っ張る」ことです。
髪の毛は、毛根によって地肌にくっついているわけですが、毛根に負荷をかけ続けるとくっつける力が弱まってしまいます。
これによって髪の毛が抜けやすくなるわけです。
治療内容としては、帽子やヘルメット、髪の毛を結ぶことをできるだけ控えて毛根への負担を軽くすることであり、特に薬などは使いません。
【AGA以外その4】円形脱毛症
円形脱毛症は、髪が円形や楕円形に抜けてしまう脱毛症です。
原因はストレスと昔からいわれてきましたが、最近では免疫異常によって起こることが解明されています。
参照元:日経電子版 突然現れて驚く円形脱毛症 免疫異常が原因 より
ただし、「なぜ免疫異常が起こるのか?」については100%解明されているわけではないため、未だ研究中という状態です。
現状では特に決定的な治療方法はなく、カウンセリングによるケアや生活改善が一般的です。
【AGA以外その5】抜毛症
抜毛症はストレスによって、髪の毛を自分で抜く行為が癖になってしまった脱毛症です。
筆者も大学受験時代にヒゲを指で抜く癖がありましたが、今思えば、相当なストレスであったと思います。
また、筆者の兄も同じく大学浪人時代に眉毛を抜く癖があって、一時期は外出できないほどでした。
抜毛症を治すには心療内科が専門ですが、円形脱毛症と同じく決定的な治療方法というものはないため、カウンセリング中心にケアしていくことになります。
【AGA以外その6】薬剤による脱毛
薬剤による脱毛は少し特殊なケースです。
他の脱毛症は、体の内部や外部で何かしらの異常が発生して、頭髪が薄くなってしまうのですが、薬剤による脱毛は強い薬を飲んでいることが原因で毛髪が抜けてしまう症状です。
脱毛を引き起こす薬は、細胞を殺すような強い作用を持った薬なので、お医者さんから必ず説明があります。
説明も受けずに、飲んでいた薬で脱毛することは基本的にありませんので安心してください。
もしあなたが今飲んでいる薬で脱毛してくるようであれば、すぐにかかりつけのお医者さんに相談してください。
皮膚科の正しい選び方
あなたがAGA以外の脱毛症である場合、皮膚科、心療内科、内科が専門であることは前章で理解できたと思います。
ここでは特に、脱毛症の治療をするのに適している皮膚科の選び方を解説します。
先にいっておくと、正しい皮膚科の選び方は3つあります。
- 開業20年未満である
- 院外処方を採用している
- 家の近くより職場の近く
この3つをおさえている皮膚科であれば脱毛症は改善できます。
開業20年未満である
「開業の年数とどう関係あるの?」
20年前まで、日本では「薄毛は隠すもの」とされてきたため、治療ではなくカツラで隠すのが一般的でした。
それが、薄毛治療の研究が進んだことにより、治療に変わってきたのです。
実際に男性用のカツラ市場年間で700億円ほどあるのですが、1990年代をピークに徐々に縮小しています。
本来であれば、この20年で高齢者が激増しているため、カツラを使う人が増えているはずが逆に減っているのは、薄毛を治療する人が増えていることが背景にあります。
ずっと昔からやっているお医者さんは、どうしても治療や研究の急激な変化や新しい情報へのアクセスが悪いため、脱毛症の治療について十分な知識がない可能性があるのです。
家の近くより職場の近く
AGAクリニックのパートでも触れましたが、お医者さんの専門性は診断の数で決まります。
そのため、本来であれば脱毛症の患者がたくさんくる皮膚科を選びたいところですが、脱毛症をを専門にやっている皮膚科はありません。
そこで、「脱毛症の患者が多い皮膚科」を選ぶことはできませんが、「脱毛症以外の患者が多い皮膚科」を選ばないようにすることはできます。
住宅地にある皮膚科はどうしても子供や老人の患者が多いため、アレルギーや皮膚病など0歳から80代まで幅広い症状の診断が多くなります。
一方で、オフィス街にある皮膚科であれば、患者は働いている大人で20代から60代に絞られるため、住宅地にある皮膚科よりも症状が絞られます。
院外処方を採用している
最後は院外処方です。
こちらの理由は簡単で、「プライバシー」です。
筆者もよく経験しますが、院内処方の場合、受付で薬の説明までされるため、どんな症状でどんな薬なのかが待っている他の患者にも聞こえてしまうことが多くあります。
特に悩みが深い脱毛症の場合、人前で説明されるのは抵抗がありますよね。
そこで、診断は会社の近くの皮膚科で、薬の処方は少し離れた薬局で受けることをおすすめします。
まとめ
いかがでしたか?
あなたが薄毛で悩んでいる場合、ほとんどの場合は放っておいても改善しません。
AGAクリニックであれ、皮膚科であれ、まずは病院を受診してください。
薄毛は必ず改善しますが、何もしなければどんどん進行していきます。
この記事があなたの薄毛改善のきっかけになれば幸いです。
ではまた。